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焼入れ鋼の見積依頼を比較可能にする7つの項目

3社の工場から、4倍も開きのある3つの見積りが返ってきたとき、2社が強欲だったということはまずありません。図面から3つの異なる案件を読み取れてしまっただけです。焼入れ鋼では、この影響が大きくなります。熱処理に関するあいまいな1行が、部品の形状よりもコストを動かすことがあります。

見積りを比較可能にするための項目は次のとおりです。

1. 鋼種と、同等材で差し支えないか

「工具鋼」は鋼種ではありません。「D2」は鋼種です。「D2、SKD11 / 1.2379の同等材可」と書けば、さらによくなります。工場が棒材を輸入せず、すでに国内にある材料で見積れるからです。

2. 硬度と、その硬度に到達する時点

目標値と工程順の両方を書いてください。

  • 焼なまし材で支給、焼入れは当社で実施: 工場は軟らかい状態での加工だけを見積ります。
  • 軟らかい状態で加工し、工場が58-60 HRCまで焼入れし、その後の仕上げも工場が実施: 工場が変形のリスクを負います。
  • 58-60 HRCで支給、そのまま加工: ハードミーリングとCBNが必要で、候補の工場はまったく別のリストになります。

同じ図面でも、この3通りは価格が異なります。

3. 本当に重要な公差はどれか

実際に重要な寸法を2、3か所に絞ってマークし、残りは一般公差等級に任せてください。寸法が40か所ある部品に一律で±0.01 mmを指定すると、買えるのは機能ではなく検査時間です。

4. 表面粗さは機能面のみ

シール面にRa 0.4は妥当です。ダイブロックの全面にRa 0.4を指定すると、誰も必要としていない研磨工程が発生します。

5. 数量と、その後の数量

「4個」と「今回4個、その後は年間約40個」では、見積りが変わります。後者は治具を作る根拠になるからです。見込みが不確かでも、実際の予測を書いてください。

6. 後処理は具体的に

窒化、PVDコーティング、黒染め、鋭い内角のワイヤー放電、最後の0.02 mmの研削など。工場が推測するしかない場合、その工程を見積りに入れないか、余裕を見て高めに見積ります。

7. 検査と書類

寸法検査成績書、材料証明書、硬度試験は、事前に計画すれば安く済み、部品を加工した後に要求すると高くつきます。4個の注文での初品検査は、通常は割に合いません。生産ラインに供給するダイであれば、行う価値があります。

ファイルそのもの

STEPファイルと、寸法入りのPDFの両方を送ってください。STEPで形状のあいまいさがなくなり、PDFで公差、仕上げ、熱処理、注記を伝えます。STEPだけでは工場が公差を推測することになり、PDFだけでは工場がモデルを作り直すことになります。

この7項目に答えれば、見積りの開きは通常、解釈の違いではなく、能力の違いを反映したものに収まります。

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